

(photo/新見政弘)
咲く、世阿弥 「この世で最も贅沢な花見を」
李麗仙の能・桜川が2010年4月より再演。
桜の花は、国の花。咲くもよし、散るもよし、歴史を超えて沢山の人に、尊ばれ、愛されてきた日本を代表する花。
その美しさはまるで妖しのようでもあり、人を魅了し、虜にし、摩訶不思議な世界に引き込みます。
その桜を使い、600年も前には、あの能氏・世阿弥が「桜川」という謡曲を残しており、「物狂いの」名作として、現代も数多く演じられています。

現代語に訳された「桜川」を、生の琵琶の音色を使い、演じます。


悲しむ母は我が子の行方を、あてもなく東に探しに行く。
三年後、母は常陸桜川にたどりつく。折しも、桜川は満開の桜。
我が子、桜子と同じ桜川。母は風に散る桜に心乱れ、散る花を我が子と思い、 網で川に流れる花びらを掬い取るが、悲しみと恋しさは募るばかり。
そこに常陸の磯部寺の修行僧となっている桜子に会う。
三年ぶりに出会った母子は揃って故郷へ帰るが、途中、桜の老木の胴の中に引き込まれてしまう。そこは、木華開耶姫(このはなさくやひめ)が司る桜の根の国。
母子はその時から三年の時をさかのぼって、未来永劫、悲しい別れと出会いを、咲いては朽ちて散る、桜の運命のように同じ時間を繰り返さねばならない。




